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八丁堀の牛タン居酒屋のブログ・・さんま不漁、その5
2019/12/06
ただ、このように日本が中小型船でしか漁ができないのには
理由がある。前出の小松氏はサンマ漁業の本質的な問題を
指摘する
「漁業法とその関連政令によれば、北緯34度、東経139度、
つまり東京から北、本州から東の海域でのサンマ漁業は棒受網
を使用せよとあります。
また、農林水産省令の第百条では同範囲で棒受網漁業以外の
サンマ漁業は不可とされているのです。
ところが外国では、大型の棒受網で漁獲能力の高い漁法を
使っている」 この一見不合理な規定が残っているのは、
零細ながらも数を抱える棒受網漁船の漁師たちの政治力ゆえ。
彼らの棒受網漁業の船は大きくても199t。さらに大型船に
投資できる漁業者や企業がサンマ漁に参入することに反対
してきた。
このため日本のサンマ漁は中小型船がひしめくことになり、
外国漁船がいる公海では太刀打ちが厳しい。
日本も冷凍・凍結設備を持つ大型漁船で操業する体質改善を
する時代だと小松氏は主張する。
「生態系や環境の変化により日本近海に回遊してくるサンマが
激減している以上、制度を改正してほかの漁業者・会社もサンマ
を公海で漁獲できるようにすべきです。
日本の政治家や官僚が旧態依然とした制度を放置している間に
外国は近代化を遂げ、今や日本は完全に競争に取り残されて
います」
悪いのは外国だと騒ぐだけでいいのか。そう小松氏は結んだ。