BLOGブログ
BLOG

八丁堀の牛タン居酒屋の独り言:産地と味の違いについて

2018/05/02

仙台の牛タン店の多く(70%位)はオーストラリア産かニュージーランド産の冷凍を使っていますが、わすけでは

アメリカ産のチルドのタンを使っています。



オーストラリア産はグラスフェッドと言って広い草原で牧草飼育の放し飼いが中心です。



一方、アメリカや日本は囲い飼いで牛小屋に閉じ込めて(フィードロッドと言います)
穀物飼料で飼育しています。グラスフェッドに対してグレインフェッドと言います。



穀物飼育の牛肉はサシ(霜降り)が入って日本人の好みの味になります。



A5ランクでサシがきれいに入って・・とか自慢する牛肉はもっぱらこちらの
飼育方法で育てられています。


なんとなく広い草原でのびのびと育った牛の方が美味しいように思えますが、
実は日本人好みのサシが入った高級な霜降り牛は閉じ込められた環境で
穀物飼料で育った牛なのです(笑)。



牛タンも全く同じで、穀物飼育のアメリカ産や国産牛は脂の旨味が牧草飼育
のオーストラリアやニュージーランド産とはまるで比べ物になりません。



アメリカ産が輸入禁止だった時期に一時ニュージーランド産しか入らなかった時
には牧草飼育の肉独特の黄色みがかった脂が嫌で牛タンをスライスする事が
苦痛で、もうこの仕事を辞めたいと思うほどでした。



今はアメリカ産の冷凍していないタンが順調に入荷しているので、わすけでは
アメリカ産のチルドの牛タンを使用しています。冷凍していないために品質保持
期限が短く、コストも高くなりますが小さな店なので毎日新しいものを少しずつ
仕入れながら仕込みをすることができるのです。

2014628233035.jpg